またまたブログの更新である。
更新頻度が高いが、決してやる気満々ってわけじゃない。
ミッションの修理でもすっかー
と思ってこんな作業をしていたんだが、
この作業はうまく行って、んじゃメンドラのレース入れ替えてラッピングでもしようかなーと思って内径測ったらこれがまた超絶楕円になっていやがって、あえなく作業中断である。
ちょっと予算的にきついかなーと思って安物選んだらこれですよ。皆様も部品を選ぶときはくれぐれも注意しませう。
って事でそのうちブログにしようかなーと思っていたS&Sのオイルポンプを取り付ける際の加工風景でもお届けしよう。
ピーナツカバーを持つハーレーへS&Sのポンプをつける
今回のクランケはアーリーショベル改パンヘッドである。このパンヘッドには元々S&Sのオイルポンプがついていて、特にバラす必要もなかったんだけど、カムカバーとかリフターブロックのガスケットの相当量の液体ガスケットが塗った食ってあった。
この調子じゃ例外なくオイルポンプにも塗りまくってあるんだろうなーと思って一応確認のために分解へ。
液体ガスケット?そんなもん塗ってあってもいいんじゃねーの?
と思う方もいるだろう。確かに適量の散布であれば問題無い。しかし、オイルポンプは別である。あそこクリアランス管理も厳しいし、万が一ギヤ室とか他の部分にガスケットがはみ出ているとろくなことが無いんだよね。
って事でついででもあるけど、オイルポンプをばらしてみたら案の定、それはもうこってりと液体ガスケットが塗ってあった。
さらにさらによく見てみると、S&Sのポンプを取り付ける際に必須…ってわけでも無いけど必要な加工がされていない。
これじゃせっかくのS&Sオイルポンプが勿体ないってことで早速加工していこう。
そもそもなぜ加工が必要か?
アーリーショベルってかパンヘッドのオイルポンプはそもそも油圧(油量)がたりん。そのためにオイルポンプがヘタってくるとヘッドとクランクと油圧ユニットに回っているオイルが足りなくなって、初期症状として油圧ユニットがその硬さを保てず猛烈に音を出しだす。
これを防ぐために油量を増やすと同時に、ケースに入るオイルラインを増やしてこの問題を解消しよう!ってのが今回の加工だ。入り口がいっぱいあれば一度にたくさんの出入り(行きのラインだから出るは無いが)のと原理は一緒である。
ちなみにコーンショベルになるとこの構造は純正で備わっているため必要なくなるよ。
んじゃ早速加工してみよう。
真ん中のネジ切ってある穴は元々はなんにも無いただのオイルラインである。まずはここを適当なドリルで掘って適切な長さまでネジを切る。
その後にイモネジを入れていこう。こうすることで奥から来るオイルラインをまずは塞ぐ。
塞ぐと全く写真じゃみえないかもしれ無いがこうなる
うん。見えないな。
ともかくこれで奥からドーンと続いていたクランクケースのオイルラインは途中で塞がれた形になる。
って事で次の加工に移る。今度はS&Sから売っている専用の治具をケースに取り付けて新たな穴を開けるよ。
ここから治具に従って穴を開けよう。もちろん治具を付けたからとて油断は禁物だ。ちゃんと目的の穴と治具の位置があっているか確認しようね。信じるな疑え!これがアメリカの部品と付き合うコツである。
このピックで開けた穴が新しく開けた穴だ。この穴はクランク潤滑用のオイルラインとなる。
その上の明るい穴がリリーフバルブ用の穴で、ポンプで過剰になったオイルはここに排出されケースに行く。
左隣の穴は元々の穴で、本来ならこの穴一個しか無い。たったこんな穴一個でヘッドと油圧ユニット、そしてクランクの潤滑用オイルが流れるなんて…無理じゃねと思うでしょ?
んじゃ、S&Sのポンプが各穴にどう対応するのかも見せておこう。
まずは赤い丸の穴。これが元々あった穴に対応する。で、緑色の丸があるところが今回新設した穴に対応する。ギヤポンプから上がってきてオイルはまずは赤い丸に流れ込んで、その後緑色の丸に到達する。んで、クランクケースへと流れていくよ。
最後に青い丸がリリーフラインで、赤にいって緑にってそれでも余ったオイルは裏側にあるスプリングで押さえつけられているリリーフバルブを押し上げる。
押して押して押しまくる余力がある場合は晴れてこの青い穴からケースへと吐き出されいくよ。
ちなみに緑あたりのラインが長穴になっているのはS&Sのオイルポンプは一つのボディで結構な年式に対応するためにこんな形でラインを切っていちいち穴を開けたりするのを防いでいる。
こんなだから液体ガスケットがこの中に入っていると…まぁ色々とお察しの状態になるわけである。
最後に穴という穴をきれいにしてアレコレして
完成ー・・・か?
ともかくS&Sのポンプをつける際に行う加工の意味が伝われば幸いである。
はー終わり!