ハーレーの4spミッションを直す–3–

作業気分度:辛口

1はここから

前回の2はこっち❤

おまえまだミッションなおしてるのか!他の仕事も見せろや!

と、思われても仕方ない。が、お構いなくミッション第3段始めるよー!

前回はギヤ達をミッションケースに収めるところまで書いた。
今回は上のラチェットトップとキックカバー内の作業内容を書いてみよう。さらっと言っているけど、ここもまた山あり 谷ありの作業となった。こんな面倒ってかあれもこれもやらなきゃならないミッションはそんなに無いんだけどなぁ。

ラチェットトップを直せ!

ラチェットトップ内の部品達

てことでいきなりバラバラ写真から。こんな感じでラチェットトップ内には大小様々なバネが入っていて、それぞれ大事な仕事をしてる。

ざざっと説明すると左から(まぁなんだ、どっちが左とかナシで)1速なら1速、2速なら2速に固定するためのバネ。

続いて真ん中の小さめのやつがみんながレバーガチャガチャやってギヤを変える時に、その力をシフタードラムを回す力として伝えるためのガチャガチャ部分のやつ。

んで、一番左のデカ目のやつがシフターを戻すためのバネとなる。どれもこれもかなり重要なバネだ。

更に真ん中ぐらいにすっごい小さいネジがあるが、これはレバーガチャガチャバネを押さえて置くやつで、こんなに小さいけど、緩んだりするとギヤが入らなくなり走行不能になる恐ろしいやつだ。

こんな部品を一つ一つ洗浄して使えるかどうか確認していくよ。

割と順調にいって組んでみたら例のガチャガチャが動かん!

どーもどっかに当たるらしく、よくよく考えてみたらバラす前からシフトがたまに渋かったらしい。
あれこれと調べてみたら

ラチェットトップのカバー加工中の様子

この真中の穴がってか色々ずれててここが当たる。社外品にはよくある事。組んで渋くなるのも嫌なんで、まーた旋盤使って

(使わない日は無いぐらい旋盤まわしてますわ…)削る。
取り敢えずこれでラチェットトップは完成にしてやった。

他にも気になる事があったから適当に直す

シフターフォークのセンター出し

シフターフォークのシム調整中

で、各部バリバリに数値とって、組み直すとこんな感じでシフターギヤがずれまくる。
これ、カウンターシャフトの1速と2速のシフターギヤのニュートラルの位置なんだけど、まぁ説明面倒なんで飛ばすが、真ん中にギヤが無い。

これをシム調整してギヤを真ん中に持ってくよ。

今回はこれで終わり!ミッション一個でどれだけ細かい作業を繰り返すかわかっていただけるだろうか?

ちなみにここまでバッチリやったミッションは適切なオイル交換とたまーにオイルシールを交換してやればこれといってオイル漏れもなく、何年も持つ。

ケンチョッパーの用務員たる某サイトの管理人がO/Hして未だにばらしていない履歴を追えるミッションは今年で21年目に突入する。

これらのうざいほど細かい作業は長く乗るための儀式だと思ってみてくれたら幸いである。

終わり!

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