さーて!オイル交換するぞ!
と、思ってドレンからオイル抜いている時に鳴る電話。電話終わって戻ってきたら
これである。
拭くの大変だし、ウエスいっぱい使うし最悪だよ。だがバイク屋さんならよくあるはずだ。
筋トレ風味なロッカーアームブッシュ交換
小ネタはともかくとして今回は用務員のサイトやインスタでたまに愚痴っているショベルとかのロッカーアームブッシュの打ち替え話をしよう。
このロッカーアームブッシュ、ショベルやエボで共通の部品で、ロッカーアーム一本に付き2つはいっている。故にハーレーにはこのブッシュが8個あることになる。
この2つはロッカーアームの両端にあり、ロッカーアームシャフトが貫通して端端でアームを支える構造だ。
この構造のため、マニュアルなんかに書いてあるブッシュとシャフトのクリアランスは意外と大きいが、とにかくまっすぐが出ているのが最重要になるため、ブッシュを入れ替えた後にものすげー長い専用のリーマーで掘り上げその後に更にホーニングを行う。
この貫通リーマーがきついんである。
まず新しいブッシュを確認してみる。
8個でワンセットで売っているんだけど、すげーご丁寧にまるで飴かグミよろしく個別で梱包してやがる・・・
適当な梱包見てもイラッとするが、ここまできっちり個別包装されていてもなんかムカつく。末期かな?
ともかくこれを一つ一つ袋から出して、ロッカーアームに圧入する。ちなみに古いの抜いているのも新しいコイツラを入れている写真は無い。なんかしれーと作業してて写真を撮るって行為そのものを忘れてた。エヘ❤
筋トレ開始!
ブッシュを交換したらいよいよリーミングと言う名の筋トレ開始である。
これ。
これがきつい。そもそもこのリーマーはだいたいシャフトに対して0クリアランスで仕上げる。で、ブッシュはメーカーにもよるんだけどだいたい0.2ミリぐらい小さいのでこれぐらいをグリグリと削る。
しかも貫通なので2個同時ってわけじゃないけどまぁ2個削る。これがきついんですわ。しかもこのリーマー、ただ回しただけじゃ入っていかない。かなり押してやらないと入らないんである。
でも1本だけならまだいい。だがしかし殆どのの場合はこれを4本やらなきゃならんのがまた厳しい。用務員が超!フレッシュメカニックメーン!ならまだやれたんだろうが、人生にも筋肉的にも疲弊しているおっさんである。
疲れている午後や週末はまず無理なんで、これをやるのはだいたいであるが週明けの朝からとなる。
ハーハー言いながらちょっと小汗なんぞかいて4本ぐりぐりしたら次の作業となる。
そして細かい調整へ・・・
ここまで冬だってのに上着なんぞ脱ぐレベルで体が温まったら次はホーニングである。この方法であれば原理的(あくまでも原理的に)両端のブッシュは同軸で同じ穴サイズになっているはず。ただしシャフトに対してはまだまだきつく正直まともにシャフトは入らない。
ツー事で更にホーニングで仕上げ行くよ。
まずは内径のサイズとシャフトのサイズを測っておいてどれぐらい削るかを確認する。
ちなみにマニュアルではここのクリアランスは0.05mmから0.1mm程度とこの手のブッシュとしては割りとガバガバな数値が指定されているが、ちゃんと測ってまっすぐだすならもっと詰めても問題ないよ。
ともかく測って
削って行く。これを8本やる。やるんである!
終わったらこんな感じに仕上がるよ。
美しい。ちょっと黒い線が入っているけど、これはボアゲージがあたった後なので全く問題ない。
この状態で大体0.03mm程度のクリアランスで、シャフトに対してほぼガタもなくまっすぐに掘れている(原理的に)のでいいのである。
ここまでやったら最後にエンドプレイ調整となるんだけど、今回ロッカーアームシャフトを新品にしたら何もしないで組んでもロッカーアームがかしまって動かなくなりやがる…
クリアランスを極限まで小さく(0.01mmぐらい)するとロッカーアームカバーの曲がりによりシャフトがひん曲がってロッカーアームが動かなくなるなんてことがあるんだけど、今回はそこまで攻めていない。
色々調べらどーも新品のロッカーアームシャフトが・・・なんていうか、寸法がおかしいらしい。
一瞬返品しちまおうかとも思ったけど、めんどくさいので
ちゃちゃっと測って
まーた旋盤で
削ってやった
しかも運が悪いのかなんなのか知らんがこれが4本である。これでやっとロッカーアームの完成!なんだなぁ
終わりに
いかがだったであろうか?
用務員がそこかしこで書いている
あー、ロッカーアームブッシュ交換やだなー
ってのはこんな理由がある。とにかく筋トレ風味な作業で、しかも結構な力で押してやるもんだから手のひらも痛いんである。
もしこれを見ている若々しい方がいれば今度は頼みたい気分だ。
よーし!おわり!